毎日のパソコン作業、家事、趣味のテニスやピアノ。
そんなよく使う手に、最近違和感を感じていませんか?
夜中や明け方に手がしびれて目が覚めたり、スマートフォンを長時間使った後に指先がピリピリする。
そんな症状、実は「手根管症候群」かもしれません。
手首の不調にお悩みではありませんか?
体の変化を感じ始めた頃。手にも少しずつ変化が出始めているのではないでしょうか?
最近、患者様からこのようなご相談を受けました
仕事でのパソコン入力後の違和感程度でした
しかし次第に、夜中に手のしびれで目が覚めるようになり、朝は指先の痛みとこわばりで目覚めるようになりました。
大好きなテニスでは、ラケットをしっかり握れなくなり、家でのピアノ練習も指が思うように動きません。
ペットボトルの蓋を開けるのも一苦労です。
病院では「手根管症候群」と診断されました。
でも、手術は怖いし、このまま趣味を諦めなければならないのでしょうか?
実は、この症状は40代以降の女性に多く見られ、特に更年期の女性ホルモンの変化が大きく関係しているともいわれています。
早期発見と適切な治療で、多くの方が日常生活を取り戻しています。
あなたの手の痛みやしびれにお悩みであれば、ぜひこの記事を読んでみてください。
手根管症候群の原因は
手根管の形は、手根骨8つから構成され、2列に配置されています
- 手根骨は手掌側から見ると高低差があり、母指側の舟状骨と大菱形骨、小指側の豆状骨と有鈎骨が高くなっています。
- 手根の中央部分が低くなり、全体として溝状の構造を形成しています。
- この溝状の部分に屈筋支帯という靭帯が蓋をするように張られ、トンネル状の形が形成されます。
例えば、手の過度な使用・繰り返す動作(パソコン作業、スポーツなど)、振動工具をよく使うなどの生活習慣、妊娠期、更年期、閉経後などの女性ホルモンの影響や糖尿病・リウマチなどの疾患によるものなどがあります。
これらの要因が、手根管という狭いトンネルの中で影響を及ぼし、症状を引き起こします。
その中でも姿勢不良による過度な使用や繰り返し動作には注意が必要です。
姿勢の影響
猫背などの不良姿勢は、手根管症候群の症状悪化に大きく関わっています。
- 肩から腕、手にかけての筋肉の緊張が高まり、使っていなくても筋肉が硬くなり手首の動きが悪くなります。
- 左右の肩のバランスが崩れ、首にねじれが生じることで血流の供給が悪くなります。
- 全身の筋力低下により、同じ作業でも手首への負担が増大します。
手首の使い過ぎによる影響
手首を酷使する以下のような動作は症状を悪化させる原因となります
- 手首を最大に反らせた状態(背屈)での負荷。
- 長時間のパソコン作業やスマートフォン操作。
- 重い物を片手で持ち上げる動作。
以上のような動作は避けた方が良いです。
予防と対策
手根管症候群を予防し、症状を軽減するためには、日常生活の中でいくつかの対策を講じることが重要です。
それでは、具体的な予防と対策方法を詳しく紹介します。
作業環境の改善
- 体に無理が来ない作業環境の整備
- キーボードとマウスの位置調整: キーボードは肘が90度になる高さに配置し、手首が自然な位置で操作できるようにします。マウスも同様に手首に負担をかけない位置に置きましょう。
- 椅子とデスクの高さ調整: 椅子の高さを調整し、足が床にしっかりとつくようにします。デスクの高さも適切に設定し、無理な姿勢を避けます。
- モニターの位置: モニターは目の高さに合わせ、首を前後に曲げずに済むように設置します。
- 手首のサポート
- リストレストの使用: キーボードやマウスの使用時にリストレスト(手首用サポート)を利用することで、手首への負担を軽減します。
- タオルやクッションの活用: パソコン作業時に手首の下に丸めたタオルやクッションを敷き、手首をまっすぐに保つことで、余計な負担を避けます。
- 重い物の持ち方
- 両手で持つ: 重い物を持ち上げる際は、必ず両手を使って均等に負担を分散させます。一方の手に過度な負担をかけないように注意しましょう。
- 持ち運び用の補助具: 必要に応じて、持ち運び用の補助具(ハンドル付きのバッグやカート)を使用して、手首への負担を減らします。
- 適度な休憩の取り方
- タイマーを設定: 長時間同じ作業を続けると手首に負担がかかります。タイマーを設定して、30分ごとに5分程度の休憩を取るように心がけましょう。
- ストレッチタイム: 休憩中に簡単なストレッチや手首の運動を行うことで、血流を促進し、筋肉の緊張を和らげます。
姿勢の改善
- 正しい姿勢の維持
- 背骨と骨盤のアライメント: 背骨をまっすぐに保ち、骨盤を自然な位置に置くことで、全身のバランスが整い、手首への負担が減少します。
- 肩のリラックス: 肩をリラックスさせ、上半身に不必要な緊張が生じないように心がけます。
- 筋力と柔軟性の向上
- 肩と首のストレッチ: 肩や首の筋肉を定期的にストレッチすることで、血流を促進し、筋肉の緊張を和らげます。
- 背中と腕の筋力トレーニング: 背中や腕の筋力を強化するエクササイズを取り入れることで、手首への負担を軽減します。
- 定期的な姿勢チェック
- ミラーを利用: 鏡の前で自分の姿勢を確認し、猫背や首のねじれがないかチェックします。
- プロフェッショナルのアドバイス: 接骨院や鍼灸師などの国家資格を持つ専門家から姿勢に関するアドバイスを受けることも有効です。
セルフケアと生活習慣の見直し
- 定期的なストレッチとエクササイズ
- 手首のストレッチ: 手首を前後に曲げたり、回したりするストレッチを毎日数分行うことで、柔軟性を維持します。
- 指の運動: 指を一本ずつ曲げ伸ばししたり、グーを握ったりする運動を取り入れて、指の筋肉を強化します。
- 適切な休息と睡眠
- 十分な睡眠: 質の高い睡眠を確保することで、体全体の回復を促進します。手首の痛みが夜間に悪化する場合は、寝る姿勢にも注意が必要です。
- リラクゼーション: ストレスを軽減するためのリラクゼーション法(深呼吸、瞑想、ヨガなど)を取り入れ、全身の緊張を和らげます。
まとめ
今回のブログでは、手根管症候群による痛みが日常生活に与える影響について、その対策法をご紹介しました。
これらのセルフケア方法は、継続して行うことが重要です。
痛みが出る前から取り組むことで、効果が高まりますので、日頃から実践してみてください。
手首周りのケアで筋力を強化したり、柔軟性を保つことは、日常の動作の快適さや質を高めるうえでも非常に重要です。
この解消法を試すことで、手首への負担が軽減され、痛みが和らぐことも期待できます。
手首に負担をかけない生活習慣や運動を取り入れることで、快適な日常生活を取り戻しましょう。
ただし、手根管症候群の症状にはさまざまな原因や進行具合があるため、セルフケアだけでは改善しない場合もあります。
その際は、お近くの医療機関や、柔道整復師や鍼灸師といった国家資格を取得し、保健所に登録されている(接骨院や鍼灸院の看板を掲げている)施術所もしくは治療院にご相談されることを推奨します。
保健所で許可を受けた施術所では、専門的な検査や症状の鑑別を行うことができます。
これも踏まえて、早期に専門家の診察を受けることをご検討ください。
当院は保健所に登録し許可を受けた接骨院です。
手根管症候群による痛みやお悩みについてもお気軽にご相談ください。
時間をかけたカウンセリングと個別の施術方法で、一人ひとりに適したケアをご提供いたします。
【柔道整復師 江本 直樹 監修】
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