こんにちは、健湧接骨院の江本です。

今回は、肩の痛みでお悩みの皆さまへ。
肩を痛めたことがある多くの方が経験する「肩の痛みによる不眠」というお悩みについて、その予防法をご紹介します。

肩の痛みは、日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、夜間の睡眠にも影響を及ぼすことがあります。
痛みのせいで眠れない夜を過ごしたことがある方も多いのではないでしょうか?

そんな思いをする前に、当院にできることがあります。
肩の痛みは、デスクワークやスマートフォンの使用が増えた現代社会において、特に気をつけたい必要な健康問題の一つです。

長時間同じ姿勢を続けることや、不適切な姿勢が原因で、知らず知らずのうちに肩に負担がかかっていることがあります。
この記事では、肩の痛みが夜間の睡眠を妨げる前に、どのような予防策をすることができるかを詳しくお伝えします。

肩の痛みの原因を知って、適切な対策を取ることで、快適な日常生活と良質な睡眠をとることができるようになります。

肩の痛みで悩んでいる方
これから肩の健康を維持したいと考えている方

どちらの方にとっても使える情報をお伝えします。
肩の痛みに悩まされない、日々を目指しましょう!

肩が痛くなる原因とそのメカニズム

肩の痛みを予防するためには、まずその原因とメカニズムを知ることが大事です。
肩の構造は複雑で、様々な要因が絡み合って痛みを引き起こします。

ここでは、主な原因とそのメカニズムについて詳しく説明しますね。

  1. 筋肉の緊張と疲労
    デスクワークや長時間のスマートフォン使用などで、肩周りの筋肉が常に緊張状態にさらされています。
    特に僧帽筋や肩甲挙筋といった首から肩にかけての筋肉が影響を受けやすく、これらの筋肉が疲労し硬くなることで痛みが生じやすくなります。
  2. 姿勢の悪さ
    猫背や巻き肩といった不適切な姿勢を長時間続けると、肩関節に過度な負担がかかります。
    特に、前かがみの姿勢は肩甲骨の動きを制限し、肩関節の可動域を狭めてしまい注意が必要です。
    これにより、肩周りの筋肉や腱に慢性的な負担がかかり、痛みの原因となります。
  3. 腱板の損傷
    腱板は肩関節の安定性を保つ重要な組織ですが、加齢や過度な使用によって損傷を受けることがあります。
    特に、オーバーヘッドの動作を多く行うスポーツ選手や、重労働に従事する方は注意が必要です。
    腱板の損傷は、肩の痛みだけでなく、腕を上げる際の困難さも引き起こします。
  4. 肩関節周囲炎(五十肩)
    50代以降によく見られる症状で、肩関節を包む関節包が炎症を起こし、硬くなることで痛みと可動域の制限が生じます。
    原因は完全には解明されていませんが、加齢や長期の不動、過度な使用などが関与していると考えられています。
  5. ストレスと心理的要因
    意外に思われるかもしれませんが、ストレスや不安、抑うつなどの心理的要因も肩の痛みに関係しています。
    心理的なストレスは筋肉の緊張を高め、血流を悪くすることで、肩の痛みを引き起こしたり悪化させたりすることがあります。

これらの原因が単独で、あるいは複合的に作用して肩の痛みを引き起こします。
例えば、デスクワークで姿勢が悪くなり、それによって筋肉の緊張が高まり、さらにストレスも加わることで、慢性的な肩の痛みに発展するといったケースがあります。

肩の痛みを放置すると起こるリスク

肩の痛みは、多くの人が経験する一般的な症状ですが、決して軽くみないほうが良いかもしれません。

「痛みは我慢すれば治る」
と考えて放置してしまうケースも少なくありませんが、実はこれが大きな問題を引き起こす可能性があります。

ここでは、肩の痛みを放置した場合に起こりうるリスクについて、具体的に見ていきましょう。

  1. 慢性化による生活の質の低下
    肩の痛みを放置すると、最初は軽度だった症状が徐々に悪化し、慢性的な痛みに発展する可能性があります。
    慢性的な痛みは、日常生活のあらゆる面に影響を及ぼします。
    例えば、洗濯物を干す、髪を洗う、運転をするなど、当たり前に行っていた動作が困難になり、生活の質が著しく低下してしまいます。
  2. 睡眠障害の発生
    夜間に肩の痛みが増す場合、良質な睡眠を取ることが難しくなります。
    痛みのために寝返りが打てず、浅い睡眠しか取れないことで、日中の疲労感が増し、集中力や作業効率の低下につながります。
    睡眠不足は免疫力の低下も引き起こし、他の健康問題のリスクも高めてしまいます。
  3. 可動域の制限と筋力低下
    痛みを避けるために肩を動かさないでいると、徐々に関節の可動域が狭まり、周囲の筋肉が硬くなっていきます。
    これにより、肩を動かす筋力も低下し、さらに動きづらくなるという悪循環に陥ります。
    特に高齢者の場合、この筋力低下は日常生活動作(ADL)の低下につながり、自立した生活を脅かす要因となります。
  4. 二次的な身体の不調
    肩の痛みを避けるために姿勢を変えたり、特定の動作を避けたりすることで、体の他の部位に負担がかかります。例えば、
    右肩の痛みを避けるために左側に体重をかけ続けると、腰や膝に余計な負担がかかり、新たな痛みを引き起こす可能性があります。
  5. メンタルヘルスへの影響
    慢性的な痛みは、精神的なストレスの原因にもなります。
    痛みによって活動が制限され、趣味や社会活動を諦めざるを得なくなることで、抑うつ状態に陥るリスクが高まります。
    また、痛みへの不安や将来への悲観的な見方が強まり、メンタルヘルスを悪化させる可能性があります。
  6. 重篤な疾患の見逃し
    まれですが、肩の痛みが重大な疾患の初期症状である場合があります。
    例えば、心臓疾患や肺の問題が肩の痛みとして現れることがあります。
    これらの可能性を考慮せず痛みを放置することは、適切な治療の機会を逃すことにつながり、生命に関わる事態を招く可能性もあります。

実際の例として、40代の営業職の方が、仕事が忙しく肩の痛みを放置していたところ、徐々に腕が上がりにくくなり、最終的に五十肩の診断を受けたケースがあります。

適切な治療を始めるまでに時間がかかったため、回復に半年以上を要し、仕事にも大きな影響がありました。
このように、肩の痛みを放置することは、身体的にも精神的にも大きなリスクを伴います。

痛みを感じたら、早めに対処することが重要です。

肩の痛みを未然に防ぐ運動とエクササイズ

肩の痛みを予防するためには、日常的な運動とエクササイズが非常に重要です。
適切な運動は肩周りの筋肉をバランスよく強化し、柔軟性を高め、血行を促進することで、肩の健康維持に必要になります。

ここでは、簡単に実践できる効果的な運動とエクササイズをいくつかご紹介します。

  • ショルダーローテーション
    このエクササイズは肩甲骨周りの筋肉を強化し、肩関節の可動域を改善します。
  1. 立った状態で、両腕を体の横につけます。
  2. ゆっくりと肩を前から上、後ろ、下へと大きく回します。
  3. 10回程度前回りをしたら、今度は逆方向に10回回します。
  • 壁押しエクササイズ
    このエクササイズは胸筋と肩甲骨周りの筋肉をストレッチし、姿勢改善に効果があります。
  1. 壁に向かって立ち、腕を肩の高さで壁につけます。
  2. ゆっくりと体を壁に近づけ、胸と肩甲骨の間にストレッチを感じるところで5秒間保持します。
  3. 元の位置に戻り、これを10回繰り返します。
  • ペンデュラムエクササイズ
    このエクササイズは肩関節の柔軟性を高め、血行を促進します。
  1. テーブルなどに片手をつき、もう片方の腕を自然に下げます。
  2. 体を少し揺らして、下げた腕を前後、左右、円を描くように小さく動かします。
  3. 各方向に30秒ずつ行い、反対側の腕も同様に行います。
  • バンドプルアパート
    肩甲骨周りの筋肉を強化し、猫背予防にも効果があります。
  1. 肩幅程度に手を広げて、トレーニングバンドを両手で持ちます。
  2. ゆっくりとバンドを左右に引っ張り、肩甲骨を寄せるようにします。
  3. 2秒間保持してゆっくり戻し、これを15回程度繰り返します。
  • 肩甲骨スクイーズ
    デスクワークの合間にも簡単にできる、肩こり予防に効果的なエクササイズです。
  1. 椅子に座った状態で、背筋を伸ばします。
  2. 肩甲骨を寄せるように、背中の真ん中で肩を後ろに引きます。
  3. 5秒間保持してリラックスし、これを10回程度繰り返します。
    これらのエクササイズを行う際の注意点として、以下のことを心がけてください:
  4. 無理をせず、痛みを感じたら直ちに中止してください。
  5. 呼吸を止めずに、リラックスした状態で行いましょう。

毎日続けることが大切です。
短時間でも構いませんので、習慣化することを目指しましょう。

また、これらのエクササイズに加えて、日常生活での姿勢にも気を付けることが重要です。
スマートフォンを見るときは目線を下げるのではなく、デバイスを持ち上げる、パソコン作業時は背筋を伸ばし、肘を90度に保つなど、小さな習慣の積み重ねが肩の健康につながります。

自分の生活リズムに合わせて、無理のない範囲で始めてみましょう。

まとめ

肩の痛みは、日常生活に大きな影響を与える可能性のある大きな問題です。
今回の記事で、肩の痛みの原因、放置することのリスク、そして予防法について詳しくお伝えしました。

重要なのは、これらの知識を実際の行動に移すことです。
例えば、1日に5分でも時間を作って紹介したエクササイズを行う、デスクワーク中に意識的に姿勢を正す、スマートフォンの使用時間を見直すなど、小さな習慣から始めてみましょう。

継続は力なりです。
毎日少しずつでも続けることで、大きな変化が生まれます。

また、すでに肩に痛みがある方や、運動に不安がある方は、無理をせず専門家に相談することをおすすめします。
整形外科医や理学療法士、そして私たち柔道整復師などの専門家が、あなたの状態に合わせた適切なアドバイスや治療を提供できます。

健康的な肩は、快適な日常生活を送るための重要な要素です。

肩の痛みに悩まされることなく、毎日を活動的に過ごすことができれば、人生の質は大きく向上するはずです。
この記事で得た知識を活かし、肩の健康維持に努めていただければ幸いです。

もし肩の痛みでお悩みの方、または予防に関してより詳しい情報が必要な方は、ぜひ当院にご相談ください。
あなたの肩の健康と快適な生活をサポートするために、最善を尽くしてまいります。

一緒に、痛みのない健康的な毎日を目指しましょう。

【柔道整復師 江本 直樹 監修】

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