こんにちは。
肩の痛みを抱えながらも「水泳でストロークを伸ばしてタイムを少しでも縮めたい」「でも、思うように肩が動かず痛みもある…」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
ご自身では一生懸命練習を重ねているのに、思うようにタイムが伸びなかったり、肩の違和感が続いたりすると、焦りや不安が募ってしまいますよね。
実は、肩回りのケアやウォーミングアップの工夫によって、痛みの軽減だけでなく、よりスムーズに水泳を楽しむためのサポートができることをご存じでしょうか。
体の使い方を見直すだけで、フォームが安定しやすくなり、結果としてストロークを伸ばす可能性も高まります。
こうしたケアはハードなトレーニングを追加するわけではなく、ちょっとした意識付けや簡単なエクササイズを取り入れるだけで充分に効果を発揮します。
当院でも、肩の痛みを訴える水泳愛好家の方から「試合前に痛みを抑えたい」「練習の最中から腕が上がらなくなる」といったご相談を数多くいただきます。
そこで、本記事では、水泳の動作に伴う肩への負担を理解し、効果的なケアやエクササイズで痛みを減らしながらストロークを伸ばすためのポイントをまとめました。
このブログが、悩める方々に「こんなちょっとした工夫で変わるんだ」「肩が痛くてもできる対策があるんだ」と前向きに取り組むきっかけになれば幸いです。
痛みに縛られず、思い切り水に親しんでいただけるよう、一緒に肩のケアについて学んでいきましょう。
お読みいただく中で、ご自分に合った方法やアイデアを見つけていただければと思います。
肩の負担が増してしまう水泳の動作とは
水泳では、肩を大きく回したり、腕を頭上までしっかり伸ばしたりという動作が頻繁に行われます。
この一連の動作を繰り返すことで、肩まわりの筋肉や関節に負担が積み重なり、痛みが生じやすくなるのです。
特にクロールやバタフライのように、腕を大きく振り上げる泳法では、肩甲骨から上腕にかけて大きく使うため、疲れや痛みが蓄積しやすい傾向にあります。
さらに、泳ぐ際にフォームが崩れると、特定の筋肉へ負担が集中してしまうこともあります。
例えば、キャッチの段階で腕を前に出す時に、肩関節の外側だけに意識が偏ってしまうと、関節を不自然に引っ張ってしまい、それが繰り返されると炎症や痛みにつながります。
また、呼吸のタイミングが合わないまま無理に腕を振り上げると、肩回りの筋肉がうまく連動せず、一部に大きなストレスがかかってしまうのです。
痛みが出始めると、無意識のうちにフォームを変えてしまい、ますます肩に負担をかける「悪循環」が起こることも珍しくありません。
たとえば、左肩が痛いから右側を多用して泳ぐようになってしまうと、今度は右肩に余計な負担がかかり、両肩とも痛みを抱える結果になることもあります。
こうした負担は、ハードなトレーニングに取り組む方だけに生じるわけではなく、週末に楽しむ程度のスイマーや、肩に不安を抱えるマスターズスイマーなどにも起こりうる問題です。
水に浮かぶことで重力の影響を軽減できるはずの水泳でも、肩の使い方を誤れば、思いのほか大きなダメージを受けるリスクがあるのです。
肩への負担を正しく理解し、適切なケアを行うことが、水泳を長く続けるための鍵と言えます。
肩の痛みを和らげる効果的なウォーミングアップとクールダウン
水泳で肩を痛めるリスクを減らすには、実は練習前後のウォーミングアップとクールダウンが非常に重要です。
練習前に準備運動をせずにいきなりプールに入ってしまうと、急に肩を大きく動かすことになり、筋肉や腱がびっくりしてしまいます。
その結果、普段なら平気な負荷でも、一気に炎症や痛みを引き起こす可能性が高くなります。
では、どのようなウォーミングアップが効果的でしょうか。
まずは肩甲骨まわりをやさしく動かす運動がおすすめです。
肩を前から後ろにゆっくり回したり、肩甲骨を寄せたり離したりする動きによって、肩関節がほぐれやすくなります。
ラバーチューブや軽いダンベルを使用して、筋肉を温めながら可動域を広げるのも良い方法です。
特に、伸びをしながら背筋を伸ばす動作や、腕を頭上にゆっくりと持ち上げて深呼吸をする運動は、肩と胸まわりの柔軟性を高めるのに効果的です。
一方、練習後や試合後のクールダウンでは、疲労がたまった筋肉をやさしくリラックスさせることが大切です。
たとえば、腕を身体の前でクロスさせて肩の外側を伸ばしたり、壁に手を当てて胸を開くようにストレッチするだけでも、血流を促し老廃物の排出を助けます。
また、アイシングも有効で、氷嚢や冷却パックを肩まわりに10〜15分当てることで炎症を抑え、痛みを軽減できます。「練習後はとにかく早くシャワーを浴びて帰りたい…」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はクールダウンを省いてしまうと、筋肉に疲労や微小な損傷が残りやすく、その蓄積が肩の痛みへとつながる恐れがあります。
少しだけ時間をかけて軽いストレッチやケアを行うことで、次の練習に向けてより良い状態に体を整えることができるのです。
大切なのは、ウォーミングアップとクールダウンのどちらも、自分の痛みの度合いや体調に合わせながら行うことです。
無理をして激しい動作を取り入れる必要はありません。
ほんの数分でも、ていねいに筋肉を動かし、使い終わった筋肉を優しくいたわる意識を持つだけで、肩の痛みが徐々に緩和され、水泳のパフォーマンス向上にもつながります。
無理なくストロークを伸ばすための肩の可動域を広げるエクササイズ
肩の痛みを抱えながら水泳のストロークを伸ばすには、無理な練習量よりも、まず肩の可動域をしっかり確保することが大切です。
肩がスムーズに動くようになると、水中でのリカバリー動作やキャッチの入りが楽になり、結果的にストローク全体を伸ばす余裕が生まれます。
そこで、ここでは肩まわりの柔軟性を高めるエクササイズをいくつかご紹介します。
まずは、肩甲骨を柔軟にする運動から始めましょう。
仰向けになり、両手を床に置いたまま、肩甲骨を寄せるようにゆっくりと背中を反らせ、その後逆に背中を丸めながら肩甲骨を離していきます。
この動作をゆっくりと繰り返すことで、肩甲骨をスムーズに動かすための筋肉がほぐされ、肩関節の動きも連動して良くなっていきます。
無理に反らせすぎると腰に負担がかかるので、気持ちよい範囲で行ってください。
次に、立ったままできる方法としては、壁を使ったストレッチが効果的です。壁に腕を置き、胸を開くように体を回転させながら肩まわりを伸ばします。
この際、肩や胸の筋肉だけでなく、体幹の回旋を意識して行うことで、肩甲骨の可動域をさらに高めることができます。呼吸を止めずに、ゆっくり息を吐きながら伸ばすようにすると、筋肉がリラックスしやすくなります。
また、椅子に座った状態でのバンザイストレッチもおすすめです。
両手を上に伸ばし、肩甲骨をすくめるように一度ぐっと力を入れてから、次に肩を下げつつ腕を頭上へ遠くに伸ばしていきます。
この動作を繰り返すと、肩周辺の筋肉がほぐれ、スイム時に腕を振り上げる動作がスムーズになります。
軽くラバーチューブなどを使うと、さらに筋力アップと可動域拡大に効果的です。
いずれのエクササイズも、痛みの出方や体の柔軟性に合わせて、無理なく行うことが大切です。
特に、すでに痛みが出ている方は激しい運動を避け、ゆっくり時間をかけて可動域を広げていくほうが安全です。
エクササイズの前後には軽いウォーミングアップとクールダウンを挟むことで、より効果的に肩をケアし、ストロークの伸びを実感しやすくなるでしょう。
まとめ
ここまでご覧いただいたように、水泳で肩の痛みを感じながらもストロークを少しでも伸ばすためには、単に練習量を増やすだけではなく、肩にかかる負担を軽減するケアやエクササイズをしっかりと取り入れることが大切です。
痛みを無視して練習を続けると、かえってフォームを崩してしまい、一時的にタイムが伸びるどころか、痛みが悪化して練習自体が難しくなる恐れもあります。
そうならないためにも、「ウォーミングアップやクールダウン」「肩まわりの可動域を広げるエクササイズ」「姿勢や動きを見直すフォーム修正」の三本柱を、日々の練習前後に少しずつ取り入れてみてください。
また、痛みの原因は一人ひとり異なります。
同じ水泳仲間が行っている方法で自分も効果があるとは限らず、逆に状態を悪化させる可能性もあります。
だからこそ、自分の肩の症状や体調に合わせて、無理せずケアを行うことが大切です。
どうしても痛みや違和感が続く場合には、早めに専門家へ相談していただくほうが、結果的に早期改善や大きなケガの回避につながります。
健湧接骨院では、肩に悩みを抱える多くの水泳愛好家やアスリートをサポートしてきました。
その経験から、ただ痛みを抑えるだけでなく、競技パフォーマンスを考慮したケアプランを提案することを重視しています。
肩の構造は複雑ですが、正しいアプローチでケアを続ければ、負担を減らしながら泳ぎを楽しむことは十分に可能です。
自分自身の体を理解し、しっかりとケアに取り組むことで、練習の効果やタイムの伸びもより感じられるようになるはずです。
痛みがあるからといって、水泳の楽しさをあきらめる必要はありません。
少しずつ体の状態を把握しながら、必要に応じてフォームや生活習慣を改善していくことで、より快適に水の中を進む喜びを取り戻せるでしょう。
もしケアを実践しても痛みが強いまま、あるいは長引くようであれば、どうぞ遠慮なく当院へご相談ください。
あなたの症状やライフスタイルに合わせた、適切なケアやアドバイスを提供させていただきます。
【柔道整復師 江本 直樹 監修】
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